経理とは、会社のお金の全ての動きを管理・記録する部署です。誤解されがちですが、ある程度の規模の会社では、実際に現金を扱うのは別の部署、例えば財務部などです。不正防止として当然のシステムです。

業務の内容は幅広く、社員の交通費・出張費などの精算から、会社の財務諸表、税務申告書の作成まで行います。財務諸表は法律で定められた決算書類ですので、最低でも年に1度は作成、発表しなければなりません。1年間の会社の業績がすべて数字で表されますので、作成のための作業量は膨大なものです。またそれに基づいて、納めるべき税金の額を計算し、納付書も作成します。税金は、算出方法が複雑なうえに厳しい正確性が求められるため、会社によっては別に専任の部署を設けている場合もあります。

現在では、ほとんどの記帳は会計システムに入力し、原価計算や減価償却などは自動的に出てくる方法で、正確性は格段に向上しています。また会計処理専門の会社に、財務諸表の作成まで一括で依頼している会社も増えています。

しかし、データが正しいかどうかのチェックは自社の人間でないと行えません。また、ある程度複雑な財務諸表になると、会社のヴィジョンに沿って何パターンかの作成方法が選べ、それによって納付税額が変わることもあるため、ベテランの会計担当者は重宝です。最近は、ひと頃アウトソーシングさせていたバックオフィスの部署を自社内に戻す動きも出ています。